2005年 04月 23日
Bucureşti ブカレスト(前編)
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ヴェネツィアマルコポーロ空港を早朝6時45分に発つ便に乗るために前夜は空港で一泊。どこでも寝れていったん寝たら絶対に起きないという身体的特徴を持っているため少し心配でしたが幸運にも荷物も盗まれず地震もテロも起きず無事Myair 8i2600便ブカレスト行きに乗り込みました。イタリア人男性と結婚したという隣に座った少しワキガのルーマニア人女性は彼との恋愛話を話し始めましたが、オレは再び熟睡。目がさめたときにはブカレストの町が眼下に広がっていました。隣の女性は腋から軽いパヒュームを放ちながら「何で一人でブカレストに行くの?危ないわよ」などと相変わらず質問を浴びせかけます。最後に「さあ何も無い、全て失われた街に着いたわよ」と言い残して飛行機を降りていきました。ブカレストバシャサ空港(主に国内線発着とガイドブックには書いてあるけど実際は格安航空会社がほとんどだった)からLonely planetに載っていたユースホステル「Villa Helga」の4人部屋にチェックイン。同部屋にはドイツ人2人組。短い滞在のためすぐに街を歩き回ることに。美術館、博物館、歴史的建造物に対して自分でもあきれるほど関心が無いという学究的欠陥(イタリアでも一度も美術館に行ったことがありません)を持つ自分にとってはどこに行っても観光はほぼゼロ。ブカレストは観光する場所といえばチャウチェスクが作ったという大きな建物(描写力がなくてすみません・・・)のようですが「国民の館」をちらっと見るにとどめてあとは無視。街で目にするルーマニア語は少しイタリア語に似ています。夜になり、当初の目的の一つ、サッカーを観に行くことに。ルーマニアにはFC Steaua BucurestiとFC Dinamo Bucuresti という2つのビッグクラブがあり、今日はSteauaがホームで試合があるということは調べてありました。場所が分からないのでタクシーに乗りスタジアムへ。チケットを買おうとすると「NO」という返事。そして「スタジアムの前の空き地にスクリーンがありそこ で見ろ」と片言の英語で説明してくれます。てっきりチケットが全て売り切れたものだと思っていると、スクリーンに映し出される試合には観客が一人もいません。こんなところにいる東洋人が珍しいのか寄ってきたサポーター達に「何で観客がいないんだ」と聞くと、なんでも先週の試合でサポーターが悪さをし、そのペナルティーで今週は無観客試合だとのこと。それでもスタジアムの前の空き地には約300人ほどのサポーターが集いました。オレも話かけてきた4人組と試合を観戦することに。スタジアムが俺の家だと言うガブリエル達4人組。右肩に入ったクラブのマークのタトゥーも決まっています。ライバルのディナモは敵、もう1つのRapidブカレストはジプシーのチームだと言い放ちます(あとで聞いたらこういう差別発言が元で無観客試合になったとのこと)。チュパという名前の若者は「日本語で俺の名前はオーラルセックスの意味なのか?」などと意味不明な質問をしてきたので、「2回繰り返すとそういう意味になるかも」と答えました。そんな(どんな?)サッカーを愛し自分のチームを愛する彼らのはずですが、彼らはほとんど試合そっちのけで酒を飲みまくります。前半終了時にはすでにビールが約15本、ブランデーが2本無くなっていました。酔っ払った隙にちょっと目を離すと、子供たちが走ってきて足元においてあるビールを盗んでいきます。そんなことを気にするでもなく後半に入っても彼らの勢いは止まるどころか増すばかり。ブランデーが4本目に突入した頃にはほぼ全員泥酔状態。周りのサポーターに立ちションをかけ、さらに空のブランデーのボトルを観客の中に投げ込み、オレにタバコをくれと言って来た人には殴りかかる始末。ついには警察がやってきてオレは流血の彼らを残して試合終了前にスタジアムを去りました。オレもかなり飲まされたので、そのままユースに帰りブカレストの1日目は終了しました。 続く・・・
by s.isaia
| 2005-04-23 01:38
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