2006年 12月 12日
イタリアの滞在許可証(Permesso di Soggiorno) 今後は郵便局で
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今日からイタリアの滞在許可証(Permesso di Soggiorno)の新規申請・更新の手続きが変更になった。
自分のためにも新しい手続きの仕方について書く。興味無い人がほとんどだと思うが。
簡単に書くと、今までQuestura(警察署)で行われていたこれらの手続きを今後は郵便局で行うことになる。目的は手続きをシンプルにすること、スピードアップすること、そして何よりも悪しき伝統であった警察署前での大行列を無くすためでもあるらしい。確かにとてもじゃないがあれは人間のすることではない。
滞在許可証の新規申請・更新をしたい外国人はイタリア国内の14、000ある郵便局のどこかで「申請キット」を受け取る。この中には2つの電子用申請書が入っている。
申請者は申請書の書き方に関して市役所のオフィス(今のところ22の市が対象)へ質問することができる。大多数の日本人が対象となるであろう滞在のカテゴリー(lavoro autonomo, subordinato, studio)は全て郵便局へ申請書を提出。それ以外の特殊なカテゴリー(スポーツ選手とか会社の社長とか)は現状通り警察署に申請するらしいが、そういう人達は代理でやってくれる人がいるだろうから問題無いでしょう?
申請書は自分の居住区の郵便局に持っていく。封筒は封をせずに申請する滞在許可証の種類に応じた書類を入れる。更新する人は既存の滞在許可証のコピーも同封。郵便局には自分の身分証明書も持参。郵便局員は全ての必要書類があるか、また申請者の身分証明をチェックする。そしてこの「申請キット」は郵便局の管理センターへ送られる。申請者には今まで同様の半券(レシート)が渡される。この半券を期限切れの滞在許可証に添付することで更新が現在行われているという証明になる。
申請書はその後警察署へ送られチェックされる。まず全ての書類が整っているか確認され、その後申請者へ書き留めで1回目の面会日を指定される。指示された日に警察署へ行き、4枚の証明写真を提出し指紋を取られる。この日に2回目の面会日が指定され、指定日に滞在許可証を手にするという仕組み。また郵便局から渡されたユーザーIDとパスワードでサイトにアクセスして自分の申請の状況がチェックできるのも新しい点。
また無料で情報を提供するコールセンター(800.309.309)も設置。コールセンターは5言語(アラビア語、フランス語、英語、イタリア語、スペイン語)対応。ま、当然いつも話し中が関の山だろうからあてにはならないと思う。
そして大きな変更点はこの手続きが有料になったこと。まず申請フォームに14,62euro、申請書送付に30euro、そして電子滞在許可証受け取りに27,50euroかかる。高いよ。新しい滞在許可証は今までの紙切れと違って磁気カードで個人情報、写真、指紋が記憶されたマイクロチップが付いてるらしい。
感想。今まで行われてきた非人道的とも言える滞在許可証の申請方法を改善しようとする動きは評価できると思う。夏の炎天下の下で何時間も行列を作って待たされなくなっただけでも。ただ新規申請者が一気に集う新規の申請開始の日はイタリア中の郵便局は機能しなくなる懸念はある。また郵便局員が書類をチェックするという点も非常に疑問。とても郵便局員が法律の細部まで熟知できると思えないし、それによってものすごい数の書類不備が出る可能性が大。それによってチェックする警察署の業務が増えて目的である認可のスピードアップが達成できるのかは大きな疑問。また今のところ情報が十分とは言えず実際どうなるのかは全く不明。そして何よりこの申請にトータルで72euroものお金がかかるっていうのも非常に大きな問題だと思う。家族を抱える移民にはものすごい負担になると思う。
オレの次回の更新は来年7月。仕事が代わってカテゴリーも代わるだけに今からかなり不安ですよ。指をクロスさせて祈るのみ。神様仏様、更新が滞りなく行きますように。ダメだったら日本に帰るから皆さんよろしく(冗談ではなくて)。
詳しい情報は左にリンクしてあるMELTING POT EUROPAが詳しいです。
で、やっぱり思うのは新規申請する日本人は当然イタリア語が分からない人が多いわけで、こういう情報って大使館とか領事館が日本語で提供することはできないのかと。この新しいシステムが導入されるというのは結構前から分っていたことなんだけど 大使館や領事館のホームページには未だ全く情報は載ってない。これまでも滞在許可証に関しての情報はほとんど明記されたことはないし、お決まりの「詳細は各地警察署にお問い合わせください」じゃなくて、滞在許可証がイタリアで勉強したい人や働きたい人が真っ先に直面する問題であるのは明白なわけで、正確な情報を日本語で提供することはイタリアに住む、住もうと思っている日本人が願うことの一つだと思う。一個人のオレにできることはイタリア語の報道を翻訳することくらいだが、公の機関だからこそできることがあると思ったりしますがいかがでしょう?
自分のためにも新しい手続きの仕方について書く。興味無い人がほとんどだと思うが。
簡単に書くと、今までQuestura(警察署)で行われていたこれらの手続きを今後は郵便局で行うことになる。目的は手続きをシンプルにすること、スピードアップすること、そして何よりも悪しき伝統であった警察署前での大行列を無くすためでもあるらしい。確かにとてもじゃないがあれは人間のすることではない。
滞在許可証の新規申請・更新をしたい外国人はイタリア国内の14、000ある郵便局のどこかで「申請キット」を受け取る。この中には2つの電子用申請書が入っている。
申請者は申請書の書き方に関して市役所のオフィス(今のところ22の市が対象)へ質問することができる。大多数の日本人が対象となるであろう滞在のカテゴリー(lavoro autonomo, subordinato, studio)は全て郵便局へ申請書を提出。それ以外の特殊なカテゴリー(スポーツ選手とか会社の社長とか)は現状通り警察署に申請するらしいが、そういう人達は代理でやってくれる人がいるだろうから問題無いでしょう?
申請書は自分の居住区の郵便局に持っていく。封筒は封をせずに申請する滞在許可証の種類に応じた書類を入れる。更新する人は既存の滞在許可証のコピーも同封。郵便局には自分の身分証明書も持参。郵便局員は全ての必要書類があるか、また申請者の身分証明をチェックする。そしてこの「申請キット」は郵便局の管理センターへ送られる。申請者には今まで同様の半券(レシート)が渡される。この半券を期限切れの滞在許可証に添付することで更新が現在行われているという証明になる。
申請書はその後警察署へ送られチェックされる。まず全ての書類が整っているか確認され、その後申請者へ書き留めで1回目の面会日を指定される。指示された日に警察署へ行き、4枚の証明写真を提出し指紋を取られる。この日に2回目の面会日が指定され、指定日に滞在許可証を手にするという仕組み。また郵便局から渡されたユーザーIDとパスワードでサイトにアクセスして自分の申請の状況がチェックできるのも新しい点。
また無料で情報を提供するコールセンター(800.309.309)も設置。コールセンターは5言語(アラビア語、フランス語、英語、イタリア語、スペイン語)対応。ま、当然いつも話し中が関の山だろうからあてにはならないと思う。
そして大きな変更点はこの手続きが有料になったこと。まず申請フォームに14,62euro、申請書送付に30euro、そして電子滞在許可証受け取りに27,50euroかかる。高いよ。新しい滞在許可証は今までの紙切れと違って磁気カードで個人情報、写真、指紋が記憶されたマイクロチップが付いてるらしい。
感想。今まで行われてきた非人道的とも言える滞在許可証の申請方法を改善しようとする動きは評価できると思う。夏の炎天下の下で何時間も行列を作って待たされなくなっただけでも。ただ新規申請者が一気に集う新規の申請開始の日はイタリア中の郵便局は機能しなくなる懸念はある。また郵便局員が書類をチェックするという点も非常に疑問。とても郵便局員が法律の細部まで熟知できると思えないし、それによってものすごい数の書類不備が出る可能性が大。それによってチェックする警察署の業務が増えて目的である認可のスピードアップが達成できるのかは大きな疑問。また今のところ情報が十分とは言えず実際どうなるのかは全く不明。そして何よりこの申請にトータルで72euroものお金がかかるっていうのも非常に大きな問題だと思う。家族を抱える移民にはものすごい負担になると思う。
オレの次回の更新は来年7月。仕事が代わってカテゴリーも代わるだけに今からかなり不安ですよ。指をクロスさせて祈るのみ。神様仏様、更新が滞りなく行きますように。ダメだったら日本に帰るから皆さんよろしく(冗談ではなくて)。
詳しい情報は左にリンクしてあるMELTING POT EUROPAが詳しいです。
で、やっぱり思うのは新規申請する日本人は当然イタリア語が分からない人が多いわけで、こういう情報って大使館とか領事館が日本語で提供することはできないのかと。この新しいシステムが導入されるというのは結構前から分っていたことなんだけど 大使館や領事館のホームページには未だ全く情報は載ってない。これまでも滞在許可証に関しての情報はほとんど明記されたことはないし、お決まりの「詳細は各地警察署にお問い合わせください」じゃなくて、滞在許可証がイタリアで勉強したい人や働きたい人が真っ先に直面する問題であるのは明白なわけで、正確な情報を日本語で提供することはイタリアに住む、住もうと思っている日本人が願うことの一つだと思う。一個人のオレにできることはイタリア語の報道を翻訳することくらいだが、公の機関だからこそできることがあると思ったりしますがいかがでしょう?
by s.isaia
| 2006-12-12 05:58
| Italian Style