2005年 06月 10日
Furto 泥棒
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今日のオフィスは昨日と打って変わって静かで穏やかな時間が流れていく。マンチョがいないだけでこんなに違うのかとヤツのポテンシャルに少し感心してしまうのだが、そんな折「俺がいないと寂しいだろ?」などとマンチョから電話がかかってきて、一瞬でもヤツのことを考えてしまった自分に後悔する羽目になった。
そんな穏やかな初夏の午後、デスクの電話が鳴り電話を取ると警察から。先日のウィーンでの駐禁ばっくれが見つかったかな?などと思ってドキドキしていると、なんでも道でスーツケースを見つけて中を調べたところ、うちの会社の名刺が出てきたとのこと。名刺はオレの上司のマルコものだそうだ。「マルコってばスーツケースを道端に忘れてきたのかね」などとのんきに思いながらマルコに電話。
はい。彼、ランチをしていたレストランの駐車場で車の中のスーツケースを盗まれたそうです。
約4ヶ月前オレの車の中からパソコンを盗まれたという話は書きました。だから相変わらずこうやってインターネットカフェで駄文をシコシコ書いているわけだが、あの時は車のドアノブの下に小さい穴を開けられてそこから車の鍵を開けて盗むという、かなりプロフェッショナルなテクニックを披露した泥棒さん。さて今回はどんな手口だとマープルおばさんばりの推理を用意して待っていると帰ってきたマルコの車を見て驚いた。後部座席の窓が見事に割られてこなごなに砕けたガラスの破片が車内に散乱。豪快やなー。その単純明快な犯行手口にオレのパソコンを奪った犯人が妙にインテリジェンスに思える。最小限の破壊と必要なものだけを盗み去ったあの泥棒さんはなかなかすごい。それに比べて今回の泥棒さん。窓ガラスを全破壊するだけでなく車のボディーにも傷を残し、スーツケース丸ごと盗んでいらないものは道端に捨てていくというずさんな仕事ぶり。やるならもっとスマートにやれ。まったく。
ってことでマルコと一緒に車を修理に出しに行き、「どのくらいかかる?」というこちらの質問に「ノン ロ ソ (分かりません)」というこれまた単純明快だが不明瞭この上無いイタリアンスタイルの答えを頂戴し、マルコは「OK」と答えて(何がOKかという質問はナシです)レンタカーして家に帰っていった。
さて、泥棒。車の被害も多発するがそれ以外にも。昨年はうちの会社は5回ほどオフィスに泥棒が入りパソコンを根こそぎ持っていかれたりしたが、そういう時に必ずイタリア人から出てくる一言がある。「アルバニア人め!」っていう差別的発言だ。イタリア人が持つ根強い差別意識(もちろん人それぞれだけど)にアルバニア、旧ユーゴ諸国、北アフリカの国々に対するものがある。そしてイタリア人は「こういった犯罪はイタリア人ではなく外国人が犯す オレ達は悪くないんだ」という固定観念がある。移民と根強く関係するこの差別意識だがオレにとっては言い訳にしか聞こえないし、こういった先入観は非常に醜い。確かにイミグランツによる犯罪もあるだろうしパーセンテージから言って高いのかもしれないが100%であるはずがない。そういった先入観に対する嫌悪感は自分が外国人であるという立場になって特に強く感じるし、少なくても自分は差別意識や先入観を捨てて様々な国籍の人間と真正面から付き合いたいなと。
イタリアに住んでいる日本人がイタリア人の先入観に影響されてアルバニア人に対して差別意識を持つなんて、それこそ愚の骨頂。
そんな穏やかな初夏の午後、デスクの電話が鳴り電話を取ると警察から。先日のウィーンでの駐禁ばっくれが見つかったかな?などと思ってドキドキしていると、なんでも道でスーツケースを見つけて中を調べたところ、うちの会社の名刺が出てきたとのこと。名刺はオレの上司のマルコものだそうだ。「マルコってばスーツケースを道端に忘れてきたのかね」などとのんきに思いながらマルコに電話。
はい。彼、ランチをしていたレストランの駐車場で車の中のスーツケースを盗まれたそうです。
約4ヶ月前オレの車の中からパソコンを盗まれたという話は書きました。だから相変わらずこうやってインターネットカフェで駄文をシコシコ書いているわけだが、あの時は車のドアノブの下に小さい穴を開けられてそこから車の鍵を開けて盗むという、かなりプロフェッショナルなテクニックを披露した泥棒さん。さて今回はどんな手口だとマープルおばさんばりの推理を用意して待っていると帰ってきたマルコの車を見て驚いた。後部座席の窓が見事に割られてこなごなに砕けたガラスの破片が車内に散乱。豪快やなー。その単純明快な犯行手口にオレのパソコンを奪った犯人が妙にインテリジェンスに思える。最小限の破壊と必要なものだけを盗み去ったあの泥棒さんはなかなかすごい。それに比べて今回の泥棒さん。窓ガラスを全破壊するだけでなく車のボディーにも傷を残し、スーツケース丸ごと盗んでいらないものは道端に捨てていくというずさんな仕事ぶり。やるならもっとスマートにやれ。まったく。
ってことでマルコと一緒に車を修理に出しに行き、「どのくらいかかる?」というこちらの質問に「ノン ロ ソ (分かりません)」というこれまた単純明快だが不明瞭この上無いイタリアンスタイルの答えを頂戴し、マルコは「OK」と答えて(何がOKかという質問はナシです)レンタカーして家に帰っていった。
さて、泥棒。車の被害も多発するがそれ以外にも。昨年はうちの会社は5回ほどオフィスに泥棒が入りパソコンを根こそぎ持っていかれたりしたが、そういう時に必ずイタリア人から出てくる一言がある。「アルバニア人め!」っていう差別的発言だ。イタリア人が持つ根強い差別意識(もちろん人それぞれだけど)にアルバニア、旧ユーゴ諸国、北アフリカの国々に対するものがある。そしてイタリア人は「こういった犯罪はイタリア人ではなく外国人が犯す オレ達は悪くないんだ」という固定観念がある。移民と根強く関係するこの差別意識だがオレにとっては言い訳にしか聞こえないし、こういった先入観は非常に醜い。確かにイミグランツによる犯罪もあるだろうしパーセンテージから言って高いのかもしれないが100%であるはずがない。そういった先入観に対する嫌悪感は自分が外国人であるという立場になって特に強く感じるし、少なくても自分は差別意識や先入観を捨てて様々な国籍の人間と真正面から付き合いたいなと。
イタリアに住んでいる日本人がイタリア人の先入観に影響されてアルバニア人に対して差別意識を持つなんて、それこそ愚の骨頂。
by s.isaia
| 2005-06-10 04:38
| Italian Style